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ンである皆さま方の沢山の頁の一つに加え置きされることが、どれほど人としての
幅を拡げることかと存じます。
『四時歌』
 これは漢詩による四季賛歌です。
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 日本の清少納言もその枕草子の冒頭にて最初に四季のうつろいの素晴らしさを称
えております。(先日私も一月の卓話の際にその事をお話しさせて頂いたかと記憶
しておりますが)
 では四時歌を書置きしておきます。
☆【春水満四沢】
☆【夏雲多奇峰】
  *春を迎えた日差しで雪解け水が流れ出て花鳥草木が息を吹きかえす。この四
   沢にちあふれる豊かな水がいずれ湯となり茶となる。
  *古代中国では雲は山頂の洞窟から沸き起こると考えました。
   春は大地に流れ満ちる繊細な水と自然を称え、夏には天空に立ち昇る雄大で
   素晴らしい自然を称えています。
☆【秋月揚明輝】
☆【冬麗秀孤松】
  *秋の月の紛れもない輝かしさを称え
  *山々に寒い冬の季節がやってきても松はひとり散らないで立っている。とい
   う情景描写ですが、これには次の深い意味があります。
   寒い冬になって初めて松(や柏)が散らない常緑樹であることがわかる。同
   様に危難の時になって初めて人の真価もわかるという意味です。
 これらの四時情景描写というオブラートに包みながら、春には水や自然の尊さを、
夏には雄大な大自然に対する敬意を、秋には夜道を照らす月明かりにその感謝を、
更に冬には厳冬の寒さに耐えて緑を保つ松の木に勇気づけられる。
 このことは私たち現代人がともすれば失いかけている自然への感謝や畏敬、ある
いは一種の崇拝という精神を改めて想い起こさせてくれると存じます。
 豊かな『四季』を生きる幸せ、その恵みの深さに感謝するココロ、一碗の茶に溢れて
いることをあらためて認識します。
 文化と風土はとても深い縁で結ばれているのですね。
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