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てくることでしょう。
6.床座施(しょうざせ)「席や場所を譲る」
 「どうぞ」の一言で、電車や会場でお年寄りや身体が不自由な方に席を譲ること
です。また、この言葉には全てのものを分かち合い、譲り合う心が大切であるとい
う意味も含まれています。場合によっては自分の地位を譲って後のことを託すとい
う意味も含まれるでしょう。 
7.房舎施(ぼうじゃせ)「自分の家を提供する」
 四国にはお遍路さんをもてなす「お接待」(おせったい)という習慣が残ってい
ます。人を家に泊めてあげたり、休息の場を提供したりすることは大変なこともあ
りましょうが、普段から来客に対してあたたかくおもてなしをするように心がけま
しょう。また、軒下など風雨をしのぐ所を提供することや、雨の時に相手に傘を差
しかける思いやりの行為も房舎施の一つといえるでしょう。
 以上のように私たちの日常生活において、たとえお金がなくても、物がなくても、
周りの人々に喜びを与え、周りの人々に少しでも喜んでいただけるのが「無財の七
施」の実践です。このような身近な奉仕によって、自己を高めることができるとと
もに、世の中の人々の心を和ませることができるのです。また、この中の一つでも
真心をこめて実行できれば、自ずと他のこともできるようになっていくのではない
でしょうか。そうすれば、周りの人たちと仲良くでき、自らの心は安らぎ、ともに
幸せに日々の生活が送れるに違いありません。  
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